DUOとAIOの比較

先日、『ALL IN ONE』(以降AIO)の一周目を終わらせることができました。いやーキツカッタ。ホントによくやったと思う。As the saying goes, “継続は苦行なり”(ぇ?)。『DUO3.0』(以降DUO)のときも苦しかったけど、正直それよりへヴィーでした。今日は参考までに両者の比較とか勉強して思うところとかを残しておきます。

統計情報の比較

例文の量 例文の読み上げ時間 到達TOEICスコア
DUO3.0 560例文(10〜15語/例文) 約60分(復習用CD) 780点程度
ALL IN ONE 419例文(25〜30語/例文) 約72分(Natural Speed CD) 800点超程度

上の表を見れば明らかですが、文量でいえば明らかにAIOのほうが多い(DUOの約1.5倍)のに加えて、文がDUOに比べて高度で難しいです。また例文の読み上げ速度はAIOのほうが圧倒的に上で、体感ではDUOの1.3〜1.4倍速再生がAIOの Natural Speed くらいに感じます(文量の比からもそれくらい)。逆にAIOの Slow Speed CD のほうは、DUOよりも明らかに遅いです。到達可能なTOEICスコアにあまり差がないように感じますが、AIOは語彙以外の面は850点はイケる内容だと思います。

立ち位置と中身の比較

DUOの立ち位置は「語彙力アップのための本」という感じで、語彙に関する情報量は盛り沢山です。が、例文に用いられている文法の解説はないに等しいです。基礎的な文法(時制・五文型・助動詞・不定詞動名詞・分詞構文・仮定法くらい)を理解してないと、例文を読むことすらままならないかもしれません。例文の内容はBobネタでニヤニヤ読める感じです。Bobではないですが“Dave is fat and clumsy.”はツボりました(笑)。
一方のAIOは「語彙・文法・リスニングを総ざらいするための本」といった具合です。DUOに比べると語彙の説明が見劣りしますが、代わりに充実した文法解説があります。中学レベルから英検1級レベルの文法事項までを一応カバーしており、かつそれら全てをこの文量に凝縮しているのはナカナカのもんだと思います。FAQの解説もナルホドという感じ。こちらの例文はDUOよりマジメな内容です。

一周目の所要時間と消費精神力

自分の場合、見出し語の確認と例文の把握、ソラで言えるまで口ずさみなどを一周目の課題にしてます。これについては、気が向いたら別エントリに詳しく書きたいと思ってます。
DUOのほうは1セクション(8〜17例文)あたり平均で45分くらい(一冊約35時間)。文法が平易で語彙とリスニングに注力できるので(今考えれば)楽でした。文をある程度覚えたあとはリスニングも割と遅く感じられます。
AIOのほうは文法事項の難易度によって大きく変わりますが、一例文平均10分くらいだと思います(一冊70時間くらい)。DUOを3周した後に取り組んだのにそのくらいの時間がかかりました(orz)。例文もDUOより長いし、リスニングもDUOより全然速いし、加えて初見の文法項目とかだと、体が理解するのにそれなりの時間がかかってしまいます。
精神力消費量は、考えることが少ないぶん、DUOのほうが少なかったです。AIOは文法がひたすら重かったです。ただ、終わった後の爽快感が良い意味でヤバくて、辞書登場の回数が激減します。また2周目は、根拠のない体感ですが(^^;)、だいたい負担が1/3くらいに感じられます*1。しっかり3周やればだいたい8割の内容は確実に理解しています。

やってみて思ったこと

普通なら「どちらをやるべきか?」と考えるかもですが、個人的にはDUO→AIOの順番で両方やることをオススメします。理由を語彙・リスニング・文法の観点から説明しますと・・・
まず語彙ですが、両者とも対象レベルが大幅に被っているためか、同じ単熟語が多く含まれてるのです。推測ですが、DUOになくてAIOだけに含まれるのは500語(数語/例文)強くらいじゃないかと。これくらいの負荷だと文法学習に集中できます。またDUOで非見出し語だったのが、AIOで見出し語として登場するパターンも多々あるなど、AIOの単熟語はDUO後の落穂拾いが良い具合にできます。また逆の見方をすれば、AIOの語彙の説明不足をDUOが大幅に補っているとも言えます。
次にリスニングですが、TOEIC600未満では、AIO本付属の Natural Speed CD は相当苦しいと思います。別売の Slow Speed CD を活用するのもありですが、個人的にはDUOスピードに慣れた後に、AIO Natural Speed に取り組むのでも十分ではないかと。
で、文法。DUOは基本的に文法解説ないのでどうしようもないです。AIOの文法解説は個人的にForestよりは遥かに良いと思いますが、紙面の都合からか、もっと良い説明があるんじゃないかなぁーと感じる部分が部分的にあります(特に仮定法の章)。高校受験に焦点をあててる以上仕方ないのかもですが、この点が個人的にはモッタイナイなぁと感じました。それでも次項の資料で補填すれば何の問題もないという気もします。
どの面も、お互いに欠点をカバーしてあってる感じで、相性がいい組み合わせだと感じました。ただ、どちらもそれなりの精神力を消費しますのでご注意。

文法説明の補填に役立つ書籍など

冠詞の説明はAIOでは皆無なので、先にある程度理解しておくと例文のイメージがより掴みやすくなります。書籍では『ハートで感じる英文法』『日本人の英語』『ここがおかしい日本人の英文法I,II,III』がオススメです。Webでも十分素晴らしい解説が拝めます。

むすび

DUOやAIOのマイ勉強法・活用法とかは気が向いたら別エントリで詳しく書くつもりです。ふぅ〜。

*1:毎回1/3の負担になると仮定すると、2周目以降は(等比数列の和の公式より)1周目の2/3の負荷で無限回まわせます。